研究歴はオーソドックスに西洋哲学史(ヘーゲル)からスタートしています。ヘーゲルの『精神現象学』の成立史の研究で20代をすごし、青年ヘーゲルの思想形成の研究で30代をすごしました。40代は(オーソドックスな)思想史研究から離れて、自然科学の分野におけるさまざまな研究成果をもとに快楽について考えることに没頭しました。快楽は哲学の歴史において主題的に扱われたことがほとんどありません。哲学史の「裏テーマ」などと言われることもありますが、私としては、メイン・テーマとなるはずだと考えています。40代の後半から、快楽体験としてのリラクセーションに没頭するようになり、50代にさしかかった現在、リラクセーションを中軸にすえた哲学の構築をめざしながら、リラクセーションの実習をともなう哲学の事業をフル展開中です。 実はリラクセーションも西洋哲学の世界では完全に無視されているテーマなのですが、めげずにまい進中です。