プロフィール
    モリ ナオヒト
    森 直人
    MORI Naohito
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    所属部局
    人文社会科学系
    人文社会科学部門
    所属学部・学科・コース等
    人文社会科学部
    総合人間自然科学研究科(修士課程) 人文社会科学専攻
    職名 教授
    連絡先
    E-Mail naohito.morikochi-u.ac.jp
    TEL 088-844-8230
    FAX 088-844-8249
    専門分野
    社会思想史
    主な研究テーマ・活動
    デイヴィッド・ヒュームを中心とする十八世紀ブリテンの政治・経済思想についての研究
    研究についてのPR
    主として「経済学の成立を導いた」とされる十八世紀後半のブリテンにおける政治・経済思想について研究しています。具体的なテーマは、ヒュームの道徳・政治・経済思想の再検討です。
    従来の解釈は、『国富論』の著者アダム・スミスに対する先駆的な位置にヒュームを置き、彼の思想に近代的な社会・経済認識の成立を見出してきました。ここでは人々が調和的な社会を自然に形成する肯定的な可能性が描かれます。これに対し私は、彼の思想の中に、人間と社会に関する悲観的で権力的な認識が存在することに着目しています。この点を重視すれば、彼の社会認識は、人間の社会的な本性に関する肯定的な認識と否定的な認識とを組み合わせた二元的な構造を持つものと解釈できます。
    このように私なりの読解では、ヒュームの社会認識は必ずしも近代社会のあり方を全面的に肯定し信頼するもではなく、多くの点でそれへの不安や危惧をはらんだものと考えられます。そうだとすれば、従来指摘されてきた、彼における「近代的な社会認識」の成立とは何だったのか、また十八世紀後半のブリテンにおける「近代的な経済学の形成過程」についてはどのように捉え直す事ができるか。このようにして、体系化される以前の政治・経済思想が当時の歴史的文脈の中で有していた様々な含意を問うことで、それらの思想から体系化された近代的な経済学の意義と問題性について、その歴史的な源泉からいくばくかの光を当てることができれば、と考えています。
    社会人・生徒を対象として可能な講演・授業
    ・「経済学のはじまり」を訪ねる――十八世紀ブリテンの社会と思想を題材として
    ・近代ヨーロッパと現代日本の思想的なつながりについて考える
    基本事項
    学位
    博士(経済学) (京都大学)
    職歴
    2009年9月 - 2018年3月 高知短期大学 非常勤講師(各年度1学期分担当、中断あり)
    2005年9月 - 2006年3月 阪南大学経済学部 非常勤講師
    2003年4月 - 2005年3月 日本学術振興会特別研究員DC2 (2003-2004年度)
    委員歴・役員歴
    2024年4月 - 2026年3月 日本イギリス哲学会 理事(編集担当)
    2022年4月 - 2025年3月 社会思想史学会 非常任幹事(編集担当)
    2022年4月 - 2024年3月 日本イギリス哲学会 理事(編集担当)
    受賞
    2011年5月 経済学史学会研究奨励賞 『ヒュームにおける正義と統治――文明社会の両義性――』 経済学史学会
    2010年12月 高知大学研究顕彰制度 若手教員研究優秀賞 デイヴィッド・ヒュームの政治・経済思想、特にその文明社会概念の両義性に関する研究 高知大学
    所属学会
    2015年 - Eighteenth-Century Scottish Studies Society
    2015年 - 日本18世紀学会
    2010年 - 社会思想史学会
    2007年 - 政治思想学会
    2004年 - The Hume Society
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    学歴
    2002年4月 - 2007年3月 京都大学 経済学研究科 博士課程 経済システム分析専攻
    2000年4月 - 2002年3月 京都大学 経済学研究科 修士課程 経済システム分析専攻
    1996年4月 - 2000年3月 京都大学 経済学部 経済学科
    研究活動
    著書
    越境する視点から地域を見るー高知をフィールドに
    岩佐光広(編)
    高知新聞総合印刷 2024年3月 (ISBN: 978-4-910284-36-1)
    啓蒙思想の百科事典
    日本18世紀学会;啓蒙思想の百科事典編集委員会
    丸善出版 2023年1月 (ISBN: 9784621307854)
    ヨーロッパ複合国家論の可能性:歴史学と思想史学の対話
    岩井淳;竹澤祐丈他
    ミネルヴァ書房 2021年4月 (ISBN: 9784623090600)
    R.J.W.Mills and Craig Smith (eds.) The Scottish Enlightenment: Human Nature, Social Theory and Moral Philosophy: Essays in Honour of Christopher J. Berry
    R.J.W. Mills;Craig Smith他
    Edinburgh University Press 2021年4月 (ISBN: 9781474467315)
    社会思想史事典
    社会思想史学会
    丸善出版 2019年1月 (ISBN: 9784621303412)
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    論文
    商業社会のリヴァイアサン:越境の時代の「自治」を考える糸口として
    森直人
    国際社会文化研究 21 77-106 2020年12月 研究論文(大学,研究機関紀要) 単著者
    コンヴェンション再考 : ヒュームにおいて正義の規則は自己利益のみによって形成されるのか (竹本洋博士退職記念号)
    森 直人
    経済学論究 67 (2) 75-99 2013年9月 研究論文(大学,研究機関紀要) 単著者
    利己的な情念と利他的な情念――ヒュームと自己利益の問題に関する試論――
    森直人
    思想 1052 214-241 2011年12月 研究論文(学術雑誌) 単著者
    十八世紀ヨーロッパに関するヒューム国際関係認識の総合性について
    森直人
    経済論叢 179 (2) 64-80 2007年2月 研究論文(大学,研究機関紀要) 単著者
    十八世紀ヨーロッパに関するヒューム国際関係認識の二面性について (特集 近代ヨーロッパの社会思想を再考する)
    森 直人
    調査と研究 32 38-56 2006年4月 研究論文(大学,研究機関紀要) 単著者
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    MISC
    書評:岩井淳・道重一郎編『複合国家イギリスの地域と紐帯』
    森直人
    図書新聞 3591号 4-4 2023年5月 書評,文献紹介等 単著者
    書評:成田正人『なぜこれまでからこれからがわかるのか:デイヴィッド・ヒュームと哲学する』
    森直人
    週刊読書人 2023年1月27日 (3474) 3-3 2023年1月 書評,文献紹介等 単著者
    書評:Max Skjonsberg, The Persistence of Party: Ideas of Harmonious Discord in Eighteenth-Century Britain
    森直人
    イギリス哲学研究 45 46-49 2022年3月 書評,文献紹介等 単著者
    Christopher J. Berry, Essays on Hume, Smith and the Scottish Enlightenment (Book Review)
    Naohito Mori
    イギリス哲学研究 43 99-101 2020年3月 書評,文献紹介等 単著者
    書評 中澤信彦・桑島秀樹編『バーク読本 : 〈保守主義の父〉再考のために』(昭和堂、2017年)
    森 直人
    関西大学経済論集 = Economic review of Kansai University 68 (1) 27-36 2018年6月 書評,文献紹介等 単著者
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    学会発表
    セッションⅡ「18世紀思想史研究における複合国家論の可能性」第2報告「ヒュームの姿勢を再考するー近年のヒューム研究・ジャコバイト研究に学びながらー」
    森直人
    2024.3.23 - 2024.3.24
    ヒュームにおけるコンヴェンションと党派の関係について
    森直人
    2021.12.18 - 2021.12.18
    これまでの越境研究と「自治」へのアプローチ
    森直人
    2019.11.6 - 2019.11.6 「高知に関する人文学・社会科学の拠点づくり」プロジェクト/高知人文社会科学会
    越境の時代の自治とは何か-思想史的観点から-
    森直人
    2019.11.6 - 2019.11.6 「高知に関する人文学・社会科学の拠点づくり」プロジェクト/高知人文社会科学会
    On Whether the Tudor Government was an "Absolute Monarchy": Reconsidering Hume's View of Authority, Laws and Liberty
    森 直人
    2018.7.23 - 2018.7.27 2018年7月26日
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    共同研究・競争的資金等の研究課題
    科研費・その他競争的資金
    遠心力と求心力の統御に着目する複合国家イギリス思想史:組み換わる複合性の様相分析
    2023年 - 2027年 基盤研究(B) 竹澤 祐丈
    商業社会のリヴァイアサン:ヒュームにおける商業・主権の連環とその思想史的意義
    2021年 - 2024年 基盤研究(C) 森 直人